FAXアプリ5サービスを比較!機能・選び方・無料の範囲を解説

取引先からFAXを求められても、事務所にFAX機がないという場面があります。スマートフォンのアプリでFAXを送受信できると聞いたものの、実際に何ができて何ができないのかは分かりにくいところです。FAXアプリを選ぶときに確認したいのは、対応OS、送受信の可否、送れるファイルの形式、自分用に取得できるFAX番号、そして無料で使える範囲です。本記事ではアプリを提供する主な5サービスの機能と費用を、各社の公式情報をもとに比べます。あわせて、アプリを使わずにFAXを利用する方法もご紹介します。

主なFAXアプリ5サービスの比較一覧

本記事で取り上げるのは、アプリを提供している5サービスです。公式サイトでiOSとAndroidの両方のアプリを確認できたものを、サービス名の読みを基準とした五十音順で並べました。確認できなかった項目は推測で補わず、記載なしと記しています。次の表は、アプリでできることと注意したい点をまとめたものです。

サービス名 対応OS アプリでできること 注意したい点
eFax iOS・Android 送信・受信・カメラ撮影 受信先メールは5件まで
03FAX iOS・Android 送信・受信・カメラ撮影 タブレット版アプリはなし
faximo iOS・Android 送信・受信・書き込み返信 カメラ撮影はAndroid版
メッセージプラス iOS・Android 送信・受信・手書き返信 050番号での運用が前提。カメラ撮影は記載なし
モバイルFAX iOS・Android 送信・受信・撮影画像の送信 申し込みはアプリから

アプリでできることの差は大きくなく、いずれもスマートフォンから送信と受信の確認ができます。違いが出るのはカメラ撮影への対応と、タブレット版の有無、1回に送れる枚数といった細かな制限の置き方です。端末に保存したPDFや画像を選んで送る点は、5サービスとも変わりません。各サービスの詳細は後半でご紹介します。

FAXアプリとは?インターネットFAXとの違い

FAX機や電話回線を用意せずにFAXを送受信できるサービスは、まとめてインターネットFAXと呼ばれます。FAXアプリは、そのうちスマートフォンやタブレットのアプリから使うものを指します。ブラウザやメールから使うものも、同じインターネットFAXの一種です。ここでは3つの利用方法の違いと、FAXアプリで送受信できる仕組みをご説明します。

FAXアプリはインターネットFAXの利用方法の1つ

インターネットFAXは、利用する方法によって大きく3つに分けられます。

  • FAXアプリ型
  • ブラウザ型
  • API連携型

FAXアプリ型はスマートフォンのアプリから利用する方式です。一方、ブラウザ型はWeb画面から利用し、API連携型は自社システムと接続して利用します。

方式 向いている利用方法
FAXアプリ型 個人・スマートフォン中心で利用
ブラウザ型 法人・複数人でFAXを利用
API連携型 使用しているシステムと連携して利用

FAXを送受信できる仕組み

インターネットFAXは、送った画像やPDFを提供元のサーバーでFAXの信号に変換し、相手先のFAX機へ届ける仕組みです。アプリ型もこの仕組みを利用しており、送信の操作をアプリの画面で行う点が異なります。利用する側が用意するのはインターネット回線と端末だけで、電話回線の契約やFAX機の設置は必要ありません。相手先はこれまでどおりFAX機で受け取れます。

FAXアプリの選び方

FAXアプリを比べるときは、見る項目をあらかじめ決めておくと判断しやすくなるでしょう。ここでは確認したい項目を、確かめたい順にご紹介します。

対応するOSと、アプリで扱える範囲

1つ目は、お使いの端末のOSにアプリが対応しているかどうかです。iOSとAndroidの一方にしか対応しないサービスや、タブレット版のないサービスもあります。社内で端末が混在している場合は、全員が同じアプリを使える状態になるかを先に確かめておきましょう。

また、アプリで扱える範囲は、サービスによって線引きが違います。パソコンの管理画面と併用する前提のサービスもあるため、アプリだけで日々の業務が回るかを確認しておきましょう。      

送れるファイルの形式とカメラ撮影への対応

2つ目は、送れるファイルの形式です。PDFや画像を送れるかどうかに加え、1回に送れる枚数やファイルの容量にも上限があります。1回の送信を10枚までとしているサービスもあります。紙の書類が多い業務では、カメラで撮影してそのまま送れるかどうかも判断の材料になるでしょう。

紙の書類を送る場合、アプリのカメラで撮影してそのまま送信できるサービスがあります。本記事の5サービスのうち3つは撮影した画像をそのまま送信でき、1つはAndroid版に限って撮影と切り抜きの補正に対応しています。紙の書類が多い業務では、ここが判断の材料になるでしょう。

受信の通知と履歴の確認ができるか

3つ目は、受信したことをどう知るかです。アプリへのプッシュ通知に対応するもの、メールで知らせるもの、その両方を備えるものがあります。受信の見落としを防ぎたい業務では、ここが使い勝手を左右します。送受信の履歴を後から検索できるかどうかも、あわせて確かめておきたいところです。

受信したFAXは、アプリの一覧から開いて確認できます。受信を知らせる通知の仕組みはサービスによって異なり、アプリへのプッシュ通知に対応するものと、メールで知らせるものがあります。外出先で受信を確認する機会が多い場合、確かめておきたいのは通知の届く経路です。あわせて、受信したデータの保存件数や保存期間に上限があるかどうかも確認の対象となります。

取得できるFAX番号と業務利用の管理機能

4つ目は、取得できるFAX番号の種類と、業務で使う場合の管理の仕組みです。050から始まる番号のみを扱うサービスと、市外局番から始まる番号を選べるサービスがあります。複数人で扱う場合は、利用者ごとのID管理や受信データの保存期間もあわせてお確かめください。

なお電子データで受け取った取引書類の保存方法は、電子帳簿保存法などの定めに関わる場合があります。保存の要件は書類の種類や受け取り方、社内の体制によって異なりますので、国税庁の最新の情報をご確認いただくか、税理士などの専門家にご相談ください。

参考:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト 電子取引関係」

FAXアプリの無料で使える範囲と月額料金

5つ目は、無料で使える範囲と月額料金です。 アプリのダウンロードは無料でも、FAXの送信までは無料になりません。送信の料金は1枚あたりで数えるものと、通信時間で数えるものに分かれます。通信時間で数えるサービスでは、A4サイズの書類1枚あたり約1分から2分が目安と案内されています。1枚あたりの料金に置き換えて見比べると、実際の負担に近い形で比較できるでしょう。

受信を無料としているサービスでも、月額基本料金は毎月かかります。本記事の5サービスのうち3つは、受信の枚数に制限を設けていません。ただしいずれも月額の基本料金を支払うことが前提となっています。無料の範囲だけを取り出すと、実際の負担を小さく見積もることになるでしょう。

無料で使えることをうたうサービスの中には、FAX番号が付与されず送信だけができるものもあります。番号がなければ受信はできません。受信が必要かどうかは、候補を絞り込む最初の分かれ道になります。

主なFAXアプリ5サービスの詳細

ここからは、5サービスそれぞれの特徴を公式サイトで確認できた範囲でご紹介します。送受信やファイルの扱いといった基本の機能は各社とも備えていますので、取得できる番号の種類や利用の条件に違いが出ます。料金は最後に横並びで比べます。

eFax(j2 Global Japan 有限会社)

eFaxは、iOSとAndroidのアプリからFAXを送受信できます。アプリ内でFAXを作成して送るほか、PDFや文書ファイルを添付でき、カメラで撮影した書類もそのまま送信できます。全国47都道府県の主要都市をカバーする62の市外局番と050番号を扱い、受信を知らせる通知はポップアップで届きます。受信先のメールアドレスは5件まで登録できます。

出典:eFax公式サイト

03FAX(株式会社グラントン)

03FAXは、アプリからFAXを送受信し、パソコンのブラウザからも利用できます。撮影した画像やPDFを送信でき、主要都市の市外局番と050番号を扱います。ただし公式サイトでは、タブレット版のアプリは用意していないと案内されています。1回に送信できるのは10枚まで、受信は1回につき100枚までで、解約の成立は申請から2か月後になります。

出典:03FAX公式サイト

faximo(株式会社エディックワークス)

faximoは、メールでのFAX送受信を基本としながら、iOSとAndroidのアプリも用意しています。iOS版のアプリ名は「OneTool」です。Android版では撮影した画像の送信や切り抜きの補正、画面上での書き込みに対応し、受信したFAXに書き込んで返信することもできます。FAX番号は03・06・052の市外局番と050から選べます。

出典:faximo公式サイト

メッセージプラス(株式会社アクセルコミュニケーションズ)

メッセージプラスは、FAXの送受信に加えて留守番電話の機能も備えています。iOSとAndroid向けのアプリはタブレットにも対応し、受信したFAXの閲覧や音声メッセージの再生ができます。受信したFAXにアプリ上で手書きの加筆をして返信できる点も特長です。公式サイトで確認できる範囲では、050番号での運用が前提となっています。

出典:メッセージプラス公式サイト

モバイルFAX(株式会社テレトピア)

モバイルFAXは、申し込みから利用開始までをアプリだけで完結できるサービスです。iOSとAndroidのアプリがあり、050番号を取得してFAXを送受信します。撮影した画像やPDFをそのまま送れるほか、プッシュ通知で受信を知らせます。受信したFAXをPDFで保存したり、メールへ自動転送したりすることも可能です。受信したデータは1,500通または180日を超えると削除されます。

出典:モバイルFAX公式サイト

費用の一覧

5サービスの費用を、あらためて横並びで並べます。受信を無料としているサービスと、月ごとの無料枚数を設けているサービスが混在しています。送信料金は1枚あたりで示すものと通信時間で示すものがあるため、表では公式サイトの単位のまま記載しました。

サービス名 初期費用 月額基本料金 送信料金 受信料金
eFax 1,000円(税込1,100円) 2,350円(税込2,585円) 150ページまで無料 / 超過10円(税込11円) 150ページまで無料 / 超過10円(税込11円)
03FAX 5,000円(税込5,500円) 1,280円(税込1,408円) 30秒あたり20円(税込22円) 枚数の制限なし・無料
faximo 1,080円(税込1,188円) 1,080円(税込1,188円) 1枚14円(税込15.4円) 月1,000枚まで無料/超過9円(税込9.9円)
メッセージプラス 1,000円(税込1,100円)
※年払いは不要
950円(税込1,045円) 1枚14.5円(税込16円) 枚数の制限なし・無料
モバイルFAX なし 891円(税込980円) 月50枚まで無料 枚数の制限なし・無料

表の月額はいずれも基本料金で、これに送受信の枚数に応じた料金が加わります。アプリでできることの差は小さく、費用と番号の条件で違いが出ると分かります。送受信の枚数が少なければ月額基本料金の差が効き、枚数が多ければ1枚あたりの単価が効いてくるでしょう。直近数か月の送受信の枚数を確かめたうえでご覧ください。

アプリを使わずにFAXを利用するという選択肢

インターネットFAXを利用したい場合でも、アプリを入れられない端末があったり、組織としてFAXを管理したかったりすることがあります。そうした場合は、アプリ型ではなくブラウザ型のインターネットFAXを利用するという選択肢もあります。ここでは2つの方式の違いと、利用を始めるまでの流れをご説明します。

アプリ型とブラウザ型の使い勝手の違い

どちらの方式でもスマートフォンからFAXを送受信できますが、使い始めるまでの手順と、端末を増やしたときの扱いが違います。アプリ型は端末ごとに設定が必要になる一方、ブラウザ型はブラウザからアクセスし、IDとパスワードでログインすればどの端末でも使えます。次の表は、それぞれの一般的な違いを並べたものです。

項目 アプリ型 ブラウザ型
使い始める手順 アプリの入手と設定 URLにアクセス
使用する端末を増やすとき 端末ごとに設定 追加の設定は不要
パソコンとの併用 管理画面を別に開く 同じ画面を使える
主な原稿の登録方法 撮影・ファイル選択 ファイル選択

アプリ型は撮影からそのまま送れる手軽さがあり、ブラウザ型は端末が増えても手順が変わりません。どちらも一長一短がありますので、使う人数と端末の管理方針、運用方法などの条件で選び分けることになります。

アプリ以外の方法も含めてスマートフォンからの送り方を見比べたい場合は、下記記事もあわせてご覧ください。

関連記事:スマホからFAXを送る方法|インターネットFAX8社を比較

利用を開始するまでの流れと本人確認

FAX番号を取得する際は、アプリ型でもブラウザ型でも本人確認の手続きが必要です。犯罪収益移転防止法により、電話転送サービスを提供する事業者には取引時確認が義務づけられているためです。必要な書類や手続きの方法、番号が発行されるまでの日数はサービスによって異なりますので、申し込みの前にお確かめください。

参考:総務省「犯罪収益移転防止法について」

ブラウザ型インターネットFAX「MOVFAX(モバックス)」を利用する場合の手続きと費用

当社が提供するインターネットFAXサービス「MOVFAX(モバックス)」も、アプリを設けず、ブラウザとメールからご利用いただく形です。法人向けのサービスとして提供しており、050番号を標準に、市外局番は追加料金のオプションとしております。お申し込みはWebから承り、本人確認書類のご提出を経て専用のFAX番号を発行いたします。

基本となるプランは初期費用1,100円、月額基本料金1,078円(いずれも税込・2026年9月時点)で、これに送受信の枚数に応じた料金が加わります。受信は1か月1,000枚まで無料で、1,001枚目からは1枚11円です。送信は通信時間の条件を設けず、1枚11円で承っております。

関連ページ:インターネットFAX【MOVFAX】の料金・プラン

まとめ

本記事では、アプリを提供する5つのFAXアプリの機能を比べました。5サービスともスマートフォンからFAXを送受信できますが、アプリで扱える機能には違いがあります。差が出るのはカメラ撮影への対応と、取得できる番号や費用の条件です。無料と表示されていても月額基本料金はかかりますので、選んだサービスの利用条件をお確かめください。

まずは受信が必要かどうか、そしてどのOSの端末で使うかを決めてください。この2点が決まれば、候補はかなり絞り込めます。また、アプリが使えない環境でも、同じインターネットFAXである「ブラウザ型」のサービスやメールから利用できるサービスがありますので、社内の端末の管理方針まで含めて選び分けていきましょう。

監修者情報

日本テレネット株式会社 マーケティングチーム

日本テレネットはFAXやSMSなど、多様なコミュニケーションサービスを展開している企業です。
このコラムでは、ビジネスシーンで必要とされるコミュニケーションサービスを30年以上に渡り提供、累計取引社数40,000社の実績を基として、ビジネスに関する様々な情報を発信しております。

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