請求書をFAXで送っても問題ない? 送付方法や法律との関係、確認事項を解説

商取引では請求書の送付業務が発生します。顧客から「請求書をFAXで」と依頼されるものの、「本当にFAXで送っても問題ないのか」「原本は郵送しなくてよいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、請求書をFAXで送る際の注意点やメリット・デメリット、インボイス制度や電子帳簿保存法との関係について解説します。

請求書をFAXで送っても問題ない?

結論から申し上げると、請求書のFAX送付は法律上禁止されていません。しかし、取引先ごとの運用ルールやインボイス制度、電子帳簿保存法への対応など、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。

請求書のFAX送付は法律上禁止されていない

請求書をFAXで送付することは法律上禁止されていません。

実際に、取引先から「まずFAXで送ってほしい」と依頼されるケースや、締日が迫っているため取り急ぎFAXで送るケースもあります。

ただし、請求書を適格請求書(インボイス)として利用する場合は、登録番号や取引年月日、取引内容、税率ごとの対価の額、消費税額など、所定の事項を記載する必要があります。

※適格請求書の記載事項の詳細については、国税庁のサイトよりご確認ください。

国税庁「No.6625 適格請求書等の記載事項」

取引先の指定と運用ルールを確認する

請求書の送付方法は取引先ごとに、

  • FAXを送るだけで問題ない
  • FAXを送ったあとに原本を郵送する必要がある
  • FAXは受け付けず、郵送のみ対応している
  • FAXを指定した担当者宛に送付する必要がある

といったケースがあります。

また、請求書には支払処理に関わる重要な情報が含まれるため、締日や到着期限が決められている場合もあります。

送付後のトラブルを防ぐためにも事前確認は重要です。以下のポイントを送付前に確認しておきましょう。

【FAXで請求書を送る際に送付先に確認するポイント】

  • FAXで送ってよいのか
  • 誰宛に送ればよいのか
  • いつまでに送ればよいのか
  • 原本の郵送が必要か

請求書をFAXで送る際のメリット

FAXによる請求書の送付は、郵送にはないメリットがあります。

取引先が使い慣れた方法で請求書を確認できる

取引先によっては郵送だけでなく、FAXを日常的に利用している場合があります。相手の運用に合わせることで、請求書の確認や処理がスムーズになります。

【請求書の主な送付方法比較】

比較項目 FAX 郵送
到着の目安 即時~数分程度 1日~数日程度
かかる費用 用紙代・通信料 用紙代・切手代・封筒代など
再送対応 すぐに再送可能 再度郵送が必要
送付準備 送信作業のみ 封入・封緘・宛先記入など

※費用や到着日数は利用環境により異なります。

郵送よりも早く届けられる

FAXは先方が受信さえできればすぐに届きますので、急ぎの場合にも有効です。
郵送のように配送日数がかからないため、急ぎの請求書送付にも対応できます。

コストが抑えられる

切手代や封筒代などの郵送コストを削減できます。
送付件数が多い場合はコスト削減効果も期待できます。

再送にすぐ対応できる

送信先から「届いていない」「文字が読めない」などの連絡があった場合でも、短時間で再送できます。
郵送の場合は再発送に時間がかかりますが、FAXであれば迅速に対応できます。

準備に時間がかからない

請求書を郵送で送付する場合は、発行→印刷→封入・封緘→発送と多くの作業が発生するため、請求金額の確定から投函完了まで時間がかかりますが、FAXの場合は請求書を発行した時点で送付を開始できます。

請求書をFAXで送る際のデメリット

FAXでの請求書の送付は便利な一方で、FAXならではのデメリットもあります。

誤送信のリスクがある

FAX番号の入力ミスによって、第三者へ請求書が送信される可能性があります。
請求書には取引内容や請求金額などの情報が記載されているため、情報漏えいにつながるリスクがあります。

紙保管が必要なため管理が煩雑になる

紙で送受信するFAXの場合は、印刷やファイリングなどの作業が発生します。
送信する件数が増えるほど書類管理の負担も大きくなります。

原本の郵送が必要になる場合がある

取引先によっては、「FAXで事前送付は受け付けるが、原本は後日郵送」という運用を求められる場合があります。
その場合、送付作業が2回発生することになりますので、送付先の運用ルールは事前に確認しておきましょう。

請求書をFAXで送るときの注意点

請求書をFAXで送る際は、通常の書類送信以上に慎重な対応が求められます。

FAX番号の打ち間違い

請求書には請求金額や取引内容などの重要な情報が記載されています。

郵送で送付する場合は、転居届が提出されていれば一定期間は新しい住所へ転送される仕組みがありますが、FAX番号を誤って入力して送信すると、送信先とは関係ない第三者へ請求書が送信される可能性があります。

そのため、番号を1桁でも間違えると、意図しない送信先へそのまま届いてしまう可能性があります。
場合によっては、取引内容や請求金額などの情報漏えいにつながるおそれもあります。
情報漏えいを防ぐためにも、以下のポイントをチェックしましょう。
また、初めて送信する取引先や重要な請求書を送る場合は、送信後に電話などで到達確認を行うことも有効です。

【FAXの誤送信を防ぐ方法】

  • 送信前のダブルチェック
  • アドレス帳登録の活用
  • よく送る相手の短縮登録
  • 送信後の到達確認

FAXでも読みやすいレイアウトで作成する

FAXは送信時や受信時に画質が劣化する場合があります。
そのため、小さすぎる文字や細いフォントを使用した請求書は、送信先で内容が読みにくくなる可能性があります。

また、背景色や装飾、色分けを多用した請求書は、モノクロで出力される際に見づらくなることがあります。請求金額や振込先口座、支払期限などの重要な情報が判読できない場合、支払い金額のミスや振り込み漏れなどにつながるおそれもあります。

さらに、押印欄がある請求書の場合は、印影によって文字が隠れたり、FAX送信時に黒くつぶれて見えたりすることがあります。
とくに会社名や請求金額、振込先情報などの近くに押印している場合は注意が必要です。

FAXで請求書を送る際は、以下のポイントを意識しましょう。

【FAX送付時に見やすい請求書を作成するポイント】

  • 小さすぎる文字や細いフォントを避ける
  • 背景色や装飾、色分けを多用しない
  • 重要な文字の近くに押印しない
  • 送信前にプレビューやテスト送信で見え方を確認する

普段郵送で利用している請求書でも、FAXでは文字や罫線が見えにくくなる場合があります。
FAX送付が多い場合は、モノクロでも読みやすい文字サイズやレイアウトを採用したFAX専用の請求書フォーマットを用意しておくのも有効です。

再送時は「再送」と明記する

FAX送信に失敗した場合や、送付先から再送依頼を受けた場合は、「再送」であることを明記しましょう。

明記しないまま送ると、以下のようなトラブルにつながる可能性がありますので、請求書原本だけでなく、送付状にも「再送」と記載しておくと安心です。

【再送を明記しなかった場合に発生するリスク】

  • 請求書の二重処理
  • 支払金額の誤認
  • 重複管理
  • 経理担当者への確認作業の発生

送信結果を確認する

請求書が未着となると入金遅延につながる可能性もあるため、送信後の確認は重要です。FAX送信後は、送信結果レポートを確認しましょう。

とくに確認したい項目は以下のとおりです。

【送信結果レポートで確認する内容】

  • 送信成功の有無
  • 送信先番号
  • 送信枚数
  • エラーの有無

送付状を付ける

請求書をFAXで送る場合は送付状を付けることをおすすめします。

送付状を付けることで、誤送信や誤送付といったトラブルを未然に防ぎやすくなります。

送付状には、以下の内容を明記しましょう。

【送付状に記載する内容】

  • 送付先情報(会社名・部署・担当者名など)
  • 送信者情報(会社名・部署・担当者名・連絡先など)
  • 送信年月日
  • 送信枚数(送付状含む総枚数)
  • 送付内容

FAX送付状の書き方については、「FAXの送り方・マナーの基本|初めてでも迷わないFAX送信の手順とインターネットFAX活用のススメ」をご覧ください。

FAXで送受信した請求書と電子帳簿保存法の関係

FAXで送受信した請求書は、受信方法によって保存方法が異なる場合があります。

紙で出力するFAXとデータで受信するFAXで取扱いが異なる

一般的な複合機で受信し、そのまま紙として出力されたFAXは「紙文書」として扱われますが、一方、受信したFAXが電子データとして保存されるサービスでは税法上取扱いが異なる場合があります。

受信方法によって保存方法が変わるため、使用しているFAXサービスの仕組みを確認しておきましょう。

データで受信するFAXは電子取引に該当する可能性がある

インターネットFAXやメール添付などで請求書を電子データとして受信した場合、電子帳簿保存法上の「電子取引」に該当する可能性があります。その場合、「電子データのまま保存する」「検索できる状態で保存する」など、電子帳簿保存法の要件に沿って保管する必要があります。

紙へ印刷して保管するだけでは要件を満たせない場合もあるため注意しましょう。

※電子帳簿保存法の詳細については国税庁のサイトよりご確認ください。

国税庁「電子帳簿保存法関係」

請求書の送付にはインターネットFAXが便利

請求書のFAX送付を継続する場合は、インターネットFAXの活用もおすすめです。

パソコンやスマートフォンから送信できる

インターネットFAXなら、ブラウザからFAXの送受信が行えます。

オフィスだけでなく、

  • リモートワークや在宅勤務環境
  • 出張先や外出先

などからも対応できるため、FAX機の前で作業する必要がありません。

インターネットFAXなら、作成した請求書データをそのまま送信できるため、印刷やFAX機へのセットといった作業を省略できます。

誤送信を防止しやすい

一般的なインターネットFAXには、

  • アドレス帳
  • 宛先管理
  • プレビュー機能

などが利用できます。

送信前に書類の内容を確認できるため、誤送信の防止にも役立ちます。

送信履歴を検索・共有しやすい

インターネットFAXでは送信履歴をデータで管理します。

複数人で履歴を共有できるため、

  • 送信結果の確認
  • 返信があった場合の問い合わせ対応
  • 過去送信したFAXの検索

なども場所を問わずスムーズに行えます。

請求書をFAX送信している方はぜひ日本テレネットにご相談ください

日本テレネットのインターネットFAX「MOVFAX」なら、FAX機や専用回線を利用せず、ブラウザからパソコンやスマートフォンで請求書を送信できます。

また、送付状の添付や送信前の内容確認が可能なため、FAX番号の入力ミスや送信ミスの防止にも役立ちます。送信履歴もデータで管理できますので、請求書の送付状況を把握しやすくなります。

請求書のFAX運用を見直したい方や、業務の効率化を検討している企業様は、ぜひ日本テレネットへご相談ください。

監修者情報

日本テレネット株式会社 マーケティングチーム

日本テレネットはFAXやSMSなど、多様なコミュニケーションサービスを展開している企業です。
このコラムでは、ビジネスシーンで必要とされるコミュニケーションサービスを30年以上に渡り提供、累計取引社数40,000社の実績を基として、ビジネスに関する様々な情報を発信しております。

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